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オンリーの熱がようやく冷めた今日この頃。
夏がやってきて、別の意味で暑い一日でした。



リーマン海城いかがですが?
いつものことながら、新しいお話をUPして数日は皆様の反応にどきどきしてしまいます。
 
無用に拍手をチェックしてみたり、コメントに小躍りして喜んでみたり。
とにかく、ぱちぱちと反応があったらうれしいです。余談ですが、エッチなSSのときはなぜか拍手が少ないのです~~~~なんでだかな~~~(ニヤリ…)


というわけで、早速のコメントありがとうございます。
■○夜さま
不倫……障害があるほど恋は燃え上がるのです。かつ二人には根本的な障害があるので、じっくりと料理させていただきます。また、私信ですが、再販作業がありますので、発送が数日遅れてしまいそうです。了承ください>

 

 


で、メモリを覗いていたら、書きかけ(??)のブツが出てきたのです。
書いた本人が言うのもなんですが、この後どうつなげたかったのかな~~きっと相変わらずの暗さ爆裂なんだろうと、思いつつ、ここで切れてても大丈夫かもなので上げてみます。
ただ、これはどのカテゴリにも入らないので、ここに置いておくことにします~~。

 


では、どぞ。








*****




無題







俺が

「好きだ」

 と、告白したとき、城之内は


 びっくりして、困惑して、驚いて、

 


 少し考えた後、

 

「ありがとう」


 と、はにかんだように笑った。

 

 

 それから、俺たちの付き合いが始った。

 


 俺の時間に合わせるために、城之内は携帯を持つようになって、
 会えない時間を埋めた。

 不規則な俺の時間に合わせて、城之内はとなりにいてくれた。
 どんな時間でも不満を言ったことは無かった。
 俺の知る城之内のままの笑顔を絶やすことは無かった。

 

 初めてベッドを共にしたとき、城之内は、俺の名をよんで、うれしいと微笑んだ。

 

 


 そんな地に足が着かないような、幸せな時間は長くは続かなかった。

 

 


 付き合い始めて、数ヵ月後、城之内が倒れたからだ。

 

 

 

 俺は、城之内のことを何も知らなかった。

 


 生活に困窮していたこと。

 親と上手くいっていないこと。

 俺との時間を作るため、携帯を持つために、仕事の量を増やしていたこと。

 寝る時間も、食べるものも、体力もすり切らしていたのだ。

 

 


 俺は城之内の何を見ていたのだろう。
 俺は城之内に何を求めていたのだろう。


 何をしたかったのだろう。

 

 


 息を切らして、病室を訪ねたとき、

 

 洋服に着替えた城之内がいた。


 顔色を無くしている俺とは反対に、実にあっけらかんとした城之内は


 退院する。


 とだけ言った。

 

 シャツに隠れた肩は薄くなっていて、頬だってこけているし、顔色も悪いままだ。
 到底、退院などほど遠い状態なのに、

 

 笑っていた。

 

 

 

 俺の知ってる、好きだと思っていた、あの、笑顔。

 

 

 

 なぜ、笑っていられる?
 なぜ、そこに立てる。

 

 

 ああ、違う。

 

 笑っていないじゃないか。
 今にも、倒れてしまいそうだ。


 歯を食いしばって、踏ん張っているじゃないか。城之内は。
 一体、どれくらいのことを抱えているのだろう。
 誰にも言えないことをどれだけ抱えていたのだろう。

 

 


 俺は城之内をきつく腕に抱いて、城之内の代わりに泣いた。


 初めて、城之内の細さに

 城之内のことをこれっぽっちも知らなかった、自分自身が恥ずかしくて、泣いた。

 


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